オーダーメイドを残すとは?
平成2年8月に、サラリーマン生活10年の後、中津に帰郷致しました。その時の志は、「オーダーメイドのスーツを残す」でした。セビルロードから伝わったオーダーは、職人の手による工法でした。その後、一着の背広を複数の職人で作業分担して仕上げるブロック縫製が生まれ、さらに、機械縫製を中心にしたイージーオーダーへと進化していきました。私は、父の創業したハンドメイドの工場を残したい、という気持ちが強過ぎて、イージーオーダーへの取り組みが遅かったのかもしれません。現在は、私が裁断したものを職人さんが自宅で縫製するロイヤルオーダーと機械縫製工場外注のイージーオーダーとを併用しています。
そうか、日本人の手による・オーダーメイドを残すのは、職人仕立てだけでなく、イージーオーダーでもいいんだ、そんなことを最近考え始めました。